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2007年06月24日(日) 01時35分

印鑑・表札など「開運商法」相談急増3千件 06年度朝日新聞

 「悪霊が取りついている」「家相が悪い」などと言って不安に陥れ、除霊や先祖供養の名目で印鑑や水晶玉、表札を高額で買わせる「開運商法」について、06年度に全国の消費者窓口に約3000件(約27億円相当)の相談が寄せられ、過去最多になったことが国民生活センター(東京)のまとめでわかった。

 同センターによると、開運商法の被害相談件数は、02年度の1839件(10億8000万円)から、03年度1890件(13億6000万円)▽04年度1955件(13億1000万円)▽05年度2143件(19億5000万円)と増え続け、06年度は2980件(26億8000万円)に達した。

 いずれも約半数が訪問販売による印鑑購入の相談といい、被害者の80%以上が女性で、年齢層が年々高齢化しているのが特徴だという。被害が増えていることについて、同センターは「一度買った人に手を替え品を替えて何回も売りつける『次々販売』の手口が増えている。近年、業者の摘発が相次ぎ、被害に気づいて相談する人も多い」と分析している。

 また、経済面や介護などの不安を抱えている人が増えていることが被害拡大の背景にある、と指摘する消費者問題の専門家もいる。

http://www.asahi.com/national/update/0624/OSK200706230100.html