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2007年06月20日(水) 22時18分

加ト吉が会見 ミート社絡みは32種、9品目自主回収朝日新聞

 ミートホープ社の牛ミンチ偽装問題で、加ト吉(本社・香川県観音寺市)の金森哲治社長が20日、東京都内で記者会見し、「商品では問題を起こしていないというのを心のよりどころにしてきた。大変ショックだ」と述べた。子会社の北海道加ト吉がミート社の肉を使った製品は、コロッケ32品目にのぼり、いずれも出荷を停止し、うち自社商品の9品目を自主回収することを明らかにした。

記者会見の冒頭で、頭を下げて謝罪する加ト吉の金森哲治社長(手前) 記者の質問を聞く加ト吉の金森哲治社長

 この日、日本生活協同組合連合会と合同で、ミート社を立ち入り調査した経緯などを説明。同社工場長から「牛肉が不足した際に豚肉を混ぜた」と説明されたため、自社商品の回収を決めた、としている。

 回収する9品目のうち「昔なつかしい商店街のコロッケ」(月間販売数約21万パック)以外は業務用で、社員食堂などで利用されている。

 今回の事態を受け、北海道加ト吉の取引先の一部からは「当分、取引は控えたい」との打診があったという。

 加ト吉は今春、不正会計問題が発覚し、社内改革に努めていた。金森社長は「商品の問題だけは絶対に起こさないようがんばってきた。今回の事案の方がショックは大きい」と話した。「被害者か」と問われると、「お客に対しては加害者あるいは共犯者という認識で臨みたい」と語った。

http://www.asahi.com/national/update/0620/TKY200706200396.html