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2007年06月20日(水) 15時13分

「原料足りず、豚肉混入」工場長、ミンチ偽装認める 朝日新聞

 北海道苫小牧市の食品加工卸会社「ミートホープ」が主に豚肉を使ったひき肉を「牛ミンチ」として出荷していた問題で、同社の工場長は20日未明、朝日新聞の取材に対し「(表示と違う肉を)混ぜて出荷したことがあった」と述べた。同社社長は19日の取材で「間違いで混ざったのかもしれない」としていたが、一転して、同社側現場責任者が意図的な偽装を認めた形だ。

 混入した動機について、工場長は「原料が足りなかったため、豚肉を混入してしまった」と説明している。虚偽の原料を投入したとの内容が記載されている内部資料「投入原料日報」についても、「自分が書いたものだ」と認めた。記載通りに豚肉などを混入していたのは、「(当時の現場の)上司の指示に従った」と話した。

 工場長は「現在はやっていない」としているが、朝日新聞が検査機関に依頼したDNA鑑定では、同社のミンチ肉を素材に北海道加ト吉が4月に製造した「牛肉コロッケ」から豚肉が多く検出されている。この点について、工場長は「わからない」と繰り返した。

 一方、工場長から名指しされた「当時の上司」(すでに退職)は、在職時に自ら混入したことを認めた上で、「社長の指示」と説明。他の元幹部らも「すべて社長の決裁が必要で、現場だけで判断できるはずがない」としている。

http://www.asahi.com/national/update/0620/TKY200706200198.html