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2007年06月17日(日) 03時06分

<朝鮮総連本部売却>公安庁職員が仲介者を元長官に紹介毎日新聞

 在日本朝鮮人総連合会(朝鮮総連)の中央本部の土地と建物の売却問題で、売買を仲介した元不動産会社社長の男性(73)を緒方重威(しげたけ)・元公安調査庁長官(73)に紹介したのは、公安調査庁の現職職員だったことが関係者の話で分かった。検察当局も、こうした関係を把握している模様だ。仮装売買が疑われる当事者の関係構築に現職が関与していた実態が浮かんだ。
 この職員は、主に国外の公安動向の調査を担当する「調査第2部」に所属。北朝鮮関係の情報収集・分析は2部が扱っており、朝鮮総連も調査対象としている。緒方氏も84年から86年まで2部長を務めた。
 元社長は、今回の売買に関して、緒方氏と朝鮮総連側との間を取り持ったとされ、東京地検特捜部が東京都内の自宅を電磁的公正証書原本不実記録・同供用の疑いで家宅捜索している。
 元社長は、何度も訪朝したことがあって朝鮮総連とつながりが深いとされる。職員は総連の調査の過程で知り合い、元社長の要請を受けて、退職していた緒方氏を紹介したとみられる。
 元社長は、旧住宅金融専門会社(住専)の大口融資先だった不動産会社を経営していたことがあり、住宅金融債権管理機構の債権回収を逃れようとしたとして、警視庁に強制執行妨害容疑などで98年に逮捕されたことがある。
 中央本部の売却問題についての現職職員の関与の可能性については、柳俊夫・公安庁長官が13日の自民党の会合で「当庁の職員は一切関与していない。元長官の在職時の職務とも一切関係ないと認識している」と否定している。
 緒方氏は93年から95年まで公安庁長官を務め、97年に広島高検検事長を最後に退官している。

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20070617-00000014-mai-soci