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2007年06月13日(水) 00時09分

年金電話相談、1日で着信47万件 対応1万7千件朝日新聞

 社会保険庁は11日、年金の記録確認のフリーダイヤルと従来から実施している電話の年金相談に、11日朝8時半から12日朝8時半までの24時間に46万9448件の着信が殺到したと発表した。うち実際に電話で対応できたのは、28分の1にあたる1万6979件にとどまった。社保庁は安部首相の指示に基づき、13日から急遽(きゅうきょ)、対応するオペレーターの座席数を現状の530から830に増強。近々、さらに席数を増やすことも検討する。

 1時間平均約2万件で、夜間も昼間と同程度の着信があった。かけてもつながらないために、何度もかけ直す人も多かったとみられる。

 着信数は、8日の金曜日に26万2000件とピークに達したが、9、10日は5万5000件、3万6000件と急減していた。週末も対応していることについての社保庁の周知不足も影響したとみられる。

 フリーダイヤル開設と同時に件数が急増したことについて、社保庁幹部は会見で「正直驚いた。従来の電話相談は市内通話分の料金がかかるため、フリーダイヤルの開設を待っていた人が一気に殺到したのではないか」と話した。

 内容は、年金記録の確認のほか、社保庁のずさんな記録管理に対する苦情も相当数あり、そうした電話は長時間に及ぶことが多いという。

 社保庁は月末までに、記録の確認ができるコンピューター端末を備えたオペレーター席数を約900に増やす計画だったが、この日の混雑を受け、それとは別に300席を13日から新たに設けることにした。しかし、これらの席では端末が使えず、記録の確認はできない。

 社保庁は「電話に出られないという状況の改善を第一に考えた。記録の確認を求める人があれば、後日郵送するなどして対応したい」としている。さらに追加で端末付きの席数を増やすことも検討中という。

http://www.asahi.com/life/update/0612/TKY200706120409.html