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2007年06月12日(火) 08時48分

Googleはプライバシーの敵? 英団体が報告ITmediaニュース

 Googleはプライバシーと対立し、ユーザーを監視している——英プライバシー擁護団体Privacy International(PI)が6月9日、このような調査結果を発表した。

【表:PIのプライバシー保護ランキング】

 同団体の調査報告書「Privacy Ranking of Internet Service Companies」の2007年版(暫定版)では、AmazonやApple、Google、Yahoo!、Microsoftなどのネット関連企業が消費者のプライバシーを十分に保護しているかどうかを調べている。

 PIはプライバシーポリシーや新聞記事、政府機関への問い合わせなど公開されている情報を、企業の現・元スタッフによる情報、技術分析などを元に各企業のランクを決定した。ランクは「プライバシーを保護し、強化している」から「消費者を広く監視し、プライバシーと対立」まで6段階にわたる。

 Googleはこの調査で最低ランクの「消費者を広く監視し、プライバシーと対立」に分類されている。PIは具体的な問題点として、Googleがユーザー情報の使用や開示に関して明確な制限を設けていないこと、ユーザーがサービス停止を望んでも、自分のデータを削除する機会がないことを挙げている。

 ほかにも、GoogleがGoogle Toolbarユーザーをcookieを使って識別し、Webでの行動を監視していること、ツールバー経由で集めた情報の保持期間を明示していないことや、これら情報をユーザーが削除する機会を与えていないことも問題視している。同社はOECD(経済協力開発機構)のプライバシーガイドラインや欧州データ保護法などのプライバシー慣行に準拠していないとも同団体は指摘している。

 Microsoftは6段階中4番目の「プライバシー慣行に重大な問題がある」に、AOL、Apple、Yahoo!は下から2番目の「相当な幅広いプライバシーの脅威」に入っている。最高レベルの企業はなかったが、上から2番目の「おおむねプライバシー意識があるが、改善が必要」にはBBCやeBay、Wikipediaなどが入っている。

 PIは、主要インターネット企業のプライバシー保護は全体的に低いレベルあると結論づけている。

 

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