神奈川県警生活経済課は１２日、証券業の登録をせずにベンチャー企業の未公開株を販売したとして、東京都新宿区の投資顧問会社「ケネディパートナーズ」の元社長宮本隆市容疑者（５８）（東京都渋谷区幡ヶ谷）と元社員２人の計３人を証券取引法違反（無登録営業）の疑いで逮捕した。
宮本容疑者らは２００５年１１月の会社設立から昨年１２月の解散まで、神奈川、埼玉、大阪など２６都道府県の顧客１５８人に企業９社の株式を計２億８５００万円で販売。１株５万円で仕入れた株を３０万円で転売するなど約２億円の利益を上げた。調べによると、宮本容疑者らは証券業の登録をしないで、０６年２〜１０月、京都府木津川市の無職男性（７２）ら３人に、東京都中央区のキャラクター商品販売会社の未公開株２４株を計５３０万円で販売するなどした疑い。
同社では、個人投資家や高額化粧品購入者などの名簿を使い、電話で「来年には上場するので、必ずもうかる。３倍になる」と勧誘していたが、販売の対象となった企業は、いずれも上場しなかった。