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2007年06月11日(月) 12時02分

年金確認で混乱、相談殺到・システム障害朝日新聞

 社会保険庁が10日、日曜日としては初めて実施した全国の社会保険事務所窓口での年金相談で、年金記録確認のオンラインシステム端末が午前8時半から作動しなくなった。このため、全309社会保険事務所のうち、神奈川、兵庫、福岡、沖縄などの130事務所と東京都の社会保険業務センターで、9時半の相談開始時から11時ごろまで、相談に対応できなかった。

 10時55分に全面復旧した。詳しい原因は調査中だが、休日にシステムを立ち上げたことでシステムのホストコンピューターの一部に不具合が発生したとみられる。各地の事務所には年金記録の確認を求める人が多数訪れていたが、希望者には後日保険料の納付記録を郵送することを約束するなどして対応したという。

 24時間体制の電話相談「ねんきんダイヤル」(0570・05・1165)も先週末の8日には、日中に対応可能な2万件に対して20万件の着信が殺到した。4日から実施中の夜間相談の着信も、初日の1000件から、8日夜から9日朝にかけては3万2000件に増えた。

 11日朝からはフリーダイヤル(0120・657830)もスタートしたが、相談を受ける人員体制は約500人でこれまでと変わらないため、電話がつながりにくい状態が続いている。

 社会保険庁は「例年この時期には受給者に年金額を郵送で通知しているため、それに関する相談も多い。年金記録の確認を求める人がどれぐらいいるかは分からない」としている。

 相談体制の強化も検討中だが、オンラインシステム端末に使われているパソコンが旧型で入手困難となっており、端末数を急に増やすことは難しいという。

 インターネットを通じての記録確認の申し込みは、通常は1日500件程度だが、10日には3万4000件に達している。

http://www.asahi.com/life/update/0610/TKY200706100085.html