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2007年06月09日(土) 15時00分

福井談合:参加業者すべて立件 暴力団の摘発はできず /福井毎日新聞

 県警組織犯罪対策課、福井署などの合同捜査本部は8日、北陸農政局発注の改良工事を巡る談合事件で、既に立件された11人を除く、17業者の社長や社員ら計22人を競売入札妨害(談合)の容疑で福井地検に書類送検。談合参加者全員を立件し、捜査は終結した。
 書類送検されたのは、▽福井市長本町、道端組社長、道端茂昭容疑者(58)▽永平寺町松岡上合月、椛山建設社長、椛山義洋容疑者(61)=いずれも当時=ら計22人。
 22人は事件当時、▽道端組▽椛山建設▽石黒建設▽木原建設▽坂川建設▽中日本土木▽辻広組▽丸岡土建▽グリーンシェルター▽半澤組▽中山組▽江川組▽ウエキグミ▽日本国土開発▽佐伯建設工業▽大和建設▽三越建設工業(増田建設の代理として出席)——の17社で、社長や営業担当などをしていた。
 調べでは、道端容疑者らは04年10月21〜28日ごろ、計4回集まり、落札予定業者を決定。この業者の予定価格よりも高く入札し、工事を受注させるなどした疑い。17社のうち、2社が工事を受注した建設業者の下請けに入っていた。しかし、22人は金銭授受などがなく、逮捕を見送った。
 この事件では暴力団と関係のある業者が深く関与、不正な利益が暴力団に流れたとみられているが、暴力団自体の摘発はないまま終わった。【菅沼舞】

6月9日朝刊

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20070609-00000217-mailo-l18