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2007年06月08日(金) 08時01分

板橋の死体なき死体遺棄 振り込め団関与か 男性が代表の2社 要注意住所に産経新聞

 東京都板橋区高島平のマンションで大量の血痕がみつかり、住人が所在不明となっている事件で、部屋の名義人の大久保憲義さん(29)が代表取締役になっている2社の住所が、警察庁が振り込め詐欺の注意を呼びかけるホームページ(HP)に掲載されていたことが7日、分かった。警視庁捜査1課は、事件に振り込め詐欺グループが関与した可能性があるとみて調べている。

 調べでは、大久保さんは昨年10月〜今年5月の間に、相次いで設立された計7社の代表として登記されていた。7社のうち中央区銀座にある2社の住所が、警察庁が振り込め詐欺被害住所一覧としてHPに掲載している住所と一致したという。

 現場となった部屋も大久保さんを代表とするコンピューター関連会社の所在地として登記されていた。部屋は洗面道具や食器類がなく生活実態がほとんどなかったが、他人名義の携帯電話の契約書が複数残されていた。ペーパーカンパニーだったとみられている。

 一方、大久保さんには数社の消費者金融から多額の借金があったほか、これまでに不自然な養子縁組を繰り返していた。本籍地は神奈川県だが、現在の戸籍上の父親は「憲義なんて知らない。会ったこともない。養子縁組も知らない」と話し、不正に戸籍を取得していた疑いがある。

 さらに、先月上旬、品川区のマンションから転居する際、大久保さんは同居人の男性に「仕事が見つかった」と話していたことも判明。捜査1課は、大久保さんが何らかの理由で振り込め詐欺グループと接点を持ち事件に巻き込まれた可能性もあるとみて、3人組の男が逃走に使用したピンク色のワゴン車の発見に全力を挙げている。

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20070608-00000008-san-soci