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2007年06月08日(金) 08時52分

<板橋遺棄>被害男性、振り込め詐欺に関与か?毎日新聞

 東京都板橋区高島平のマンション一室から大量の血痕が見つかり遺体が運び出されたとされる事件で、この部屋の借り主の大久保憲義(29)という名の男性が振り込め詐欺に関与していた疑いがあることが警視庁捜査1課と高島平署の調べで分かった。男性が多額の借金を抱えていたことも判明。同課は振り込め詐欺などを巡るトラブルが事件の背景にあるとみて、目撃された不審な男らの行方を追っている。
 調べでは、昨年10月以降、この男性を代表者とする会社が6社設立されていた。男性以外に役員はおらず、現場マンションのほか、都内の雑居ビルに設けた私書箱や電話転送サービス会社に所在地があるペーパーカンパニーだった。このうち昨年11月に設立された広告代理業の2社の所在地は、警察庁が振り込め詐欺に使われたとして注意を呼びかけている中央区銀座1丁目のビル内の私書箱になっていた。
 この男性は消費者金融に多額の借金があった。パチンコ店従業員をしながら品川区内で暮らしていたが、今年初め「いい仕事が見つかった」と言ってマンションを出たという。現場のマンションは5月1日から2年間の男性名義で賃貸契約が結ばれていた。
 一方、マンションからカバンを運び出した不審な男らが遺体運搬に使ったとみられるピンク色の車が以前から現場周辺で目撃されていたことも判明。逃走の約30分後に、男らによく似た人物が立ち寄ったコンビニエンスストアは現場から約400メートルしか離れておらず、同課は男らが現場近くで生活している可能性があると見ている。【鈴木泰広、佐々木洋、古関俊樹】

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20070608-00000011-mai-soci