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2007年06月06日(水) 23時14分

コムスン、グループ内譲渡を発表…介護事業継続を狙う読売新聞

 訪問介護大手「コムスン」(東京都港区)が、厚生労働省から介護事業所の新規指定などが認められなくなった問題で、親会社のグッドウィル・グループ(GWG)は6日、コムスンの全事業を、同グループ連結子会社の施設介護会社、日本シルバーサービス(東京都目黒区)に譲渡する方針を決めたと発表した。

 理由についてGWGは、「顧客へのサービス継続と従業員の雇用の確保を最優先するため」としている。

 厚労省の指導で介護事業所の新規指定と更新が5年間認められなくなり、コムスンの事業所は現在の2081事業所から2011年度には426事業所にまで減少する見通しとなった。GWGは、日本シルバーサービスに事業を譲渡することで、コムスンが現在行っている訪問介護事業はすべて継続できるようになるとしている。

 一方、厚労省老健局の古都賢一・振興課長は「ホームページを見て初めて知った。役員が交代するなどすれば、5年を待たずに指定申請することはできる」との考えを示した。ただ、「利用者サービスを守るためなのか処分逃れのためなのか不明で、事情をよく聞く必要がある。改めて指定申請しても、親会社は同じなので、審査は当然、厳しくなる」と話している。

 厚労省はサービス停止に伴う混乱を避けるため、利用者への説明や他の事業者への紹介を徹底するようコムスンに求めている。

http://www.yomiuri.co.jp/atmoney/news/20070606it13.htm?from=top