記事登録
2007年06月02日(土) 08時01分

社保庁職員装う振り込め詐欺急増スポーツ報知

 何かと話題の社会保険庁の職員を名乗る、年金版「振り込め詐欺」事件が、長崎市内などで相次いでいることが1日、分かった。長崎市内では今年4月以降、7人が計約650万円を振り込んているという。

 長崎社会保険事務局によると、被害者は24〜81歳の年金受給者かその親族。中には、約200万円を振り込んだ高齢者もいる。同事務局には、同種事案の相談が、4月からの2か月間で約90件も寄せられている。

 社保庁の職員を名乗る若い男が、「年金の差額請求の手続きが済んでいない」「年金の差額を払うので、30分以内に自動預払機(ATM)がある場所に行って連絡してほしい」などとうその電話をかけ、ATMを操作させて現金を振り込ませる手口が大半だという。

 社保庁職員を装った「振り込め詐欺」電話は、昨年末以降全国に広がりつつある。社保庁によると、昨年11月から今年4月までの間、15都府県で159件の不審電話情報が寄せられ、うち群馬、広島、長崎の各事務局管内で、計165万円の被害が確認されていた。

 ところが、年金問題がメディアなどで大きく取り上げられるようになった5月以降、被害も急増しているとみられる。5月9日には、群馬県の女性(65)が199万9000円被害に遭っている。

 社保庁では、年金の還付金がある場合は原則として次回の支払いで調整するため、職員が電話してATMの操作を求めることはないと注意を呼びかけている。

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20070602-00000084-sph-soci