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2007年06月02日(土) 03時02分

<大阪枚方談合>警部補1000万円受領 大林組から謝礼毎日新聞

 大阪府枚方市が発注した清掃工場建設工事の入札を巡る談合事件で、工事を受注した大林組が、府警捜査2課警部補の平原幸史郎容疑者(47)に現金1000万円を渡していたことが分かった。平原容疑者は、市側から情報収集をしたり、同社顧問の森井繁夫容疑者(63)に中司宏市長を引き合わせるなどしていた。他に同社が関係先への仲介役に3000万円を支出していたことも、逮捕された同社社員らの供述で判明。大阪地検特捜部は、こうした金銭が同社の受注のために動いた謝礼だったとみて、資金の流れを追及している。
 調べや関係者などによると、平原容疑者は情報収集以外に、工場建屋の工事を分割して発注した市側に「もっと利益を出したい」という大林組の意向を伝達。こうした活動の見返りを自ら要求し、国土建設(大阪府泉佐野市)社長の山田睦司容疑者(46)を通じて1000万円を受け取ったとされる。森井、山田の両容疑者は調べに、現金の授受を認めているという。
 森井容疑者らは、平原容疑者への1000万円のほかに3000万円を拠出したと供述。謝礼だったことについても認めているとみられる。
 この事件では、副市長の小堀隆恒容疑者(60)が工事の規模を拡大し、建設費用を予定価格ベースで当初の39億円から56億円に増額していたことが分かっている。特捜部は大林組が支出した謝礼が、市側へ渡っていないかについて慎重に調べを進めているとみられる。
 また、特捜部は1日、市職員時代に清掃工場建設事業の担当理事で重点プロジェクト推進部長でもあった市議から事情聴取。小堀容疑者らの関与などについて説明を求めたとみられる。【田中龍士、藤田剛】

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20070602-00000018-mai-soci