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2007年06月01日(金) 19時46分

<覚せい剤>大物密売人の組幹部を逮捕 大阪府警毎日新聞

 香港マフィアから大量の覚せい剤を仕入れ、国内の密売組織に売りさばいたとして、大阪府警薬物対策課などは1日、元住吉会系暴力団幹部、早川道彦容疑者(59)=東京都荒川区西日暮里6=と、住吉会系暴力団幹部、石野次雄容疑者(59)=板橋区弥生町=を、覚せい剤取締法違反(営利譲渡)と麻薬特例法違反(業としての譲渡)容疑で逮捕したと発表した。早川容疑者は「03年末から約30キロの覚せい剤を約3億円で売った」と供述。だが、早川容疑者は国内で5指に入る密売の元締めとされ、府警は少なくとも100キロ(末端価格約60億円)以上は売りさばいたとみている。
 調べでは、早川容疑者らは06年3〜12月、計8回にわたって国内の暴力団関係者など4グループに、覚せい剤約6キロを約9000万円で売った疑い。早川容疑者は香港で現地マフィアから覚せい剤を買い付け、香港マフィア側が日本に持ち込んで早川容疑者に引き渡していた。早川容疑者は東京都内の一流ホテルの部屋に密売人らを呼び、売り渡していた。
 早川容疑者は捜査員の間では「関東の麻薬王」と呼ばれ、小口取引はせずキロ単位で売るのが基本。1度の取引で10キロまとめて売り、1億6000万円の現金を動かすこともあったという。
 府警は04年1月に大阪市西成区の屋台で覚せい剤を密売していたグループを摘発。上部グループの突き上げ捜査を続け、早川容疑者から流れたものと突き止めた。早川容疑者は今年2月、覚せい剤取締法違反容疑で逮捕され、翌月、起訴された。さらに府警は捜査を積み上げ、より刑罰の重い麻薬特例法違反容疑で先月30日、再逮捕した。

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20070601-00000082-mai-soci