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2007年04月27日(金) 13時45分

日立建機が13億円所得隠し、米での販売益など申告漏れ読売新聞

 日立製作所の子会社で、東証1部上場の建設機械メーカー「日立建機」(東京都文京区)が、米国で油圧ショベルを販売して得た利益を存在しない現地の会社に計上していたなどとして、東京国税局から約13億円の所得隠しを指摘されていたことが分かった。

 所得隠しを含む申告漏れ総額は2006年3月期までの4年間で約80億円に上り、同社には重加算税など16億数千万円が追徴課税される見通し。同社は既に修正申告している。

 日立建機の説明などによると、同社は02年1月から、自社で製造したショベルを米国メーカーのブランドで販売、利益は現地の100%子会社「日立建機ホールディングU S A」(HHUS)が計上して米国で申告し、納税していた。

 ところが、HHUSは社員が少なく、実際の販売は日立建機が手がけていたことなどから、同国税局は、米国で得た利益は日立建機の所得として日本で申告すべきだと判断。また、HHUSは03年1月、休眠会社の商号を変更して発足したのに、取締役会の議事録の日付を改ざんし、HHUSが02年1月からあったように装っていたため、同国税局はこの期間については所得隠しと認定した。

 日立建機の話「米国で適切に納税するため、議事録の日付をさかのぼって会社の存在を示す必要があった。脱税や不合理な節税を企図したものではない」

http://www.yomiuri.co.jp/national/news/20070427i304.htm?from=main3