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2007年04月26日(木) 03時08分

英国人女性死体遺棄、市橋容疑者が「発酵促進剤」購入読売新聞

 千葉県市川市のマンションで、英国国籍の英会話学校講師リンゼイ・アン・ホーカーさん(当時22歳)の遺体が見つかった事件で、死体遺棄容疑で指名手配されている市橋達也容疑者(28)が、生ゴミなどの分解・発酵を促す「発酵促進剤」や、果物の苗木を購入していたことが25日、行徳署捜査本部の調べでわかった。

 促進剤は、遺体を浴槽に埋めて隠すのに使った園芸用の土砂とともに購入。捜査本部は、市橋容疑者が遺体の速やかな土中分解を促し、巧妙に隠そうとした可能性もあるとみて調べている。

 調べによると、ホーカーさんの遺体は先月26日、市橋容疑者の自宅ベランダに置かれた浴槽の中で、土砂に埋もれて発見された。

 市橋容疑者は同日朝、近くのホームセンターで、遺体を浴槽内に隠すための園芸用の土のほか、遺体の足を縛る際に使った園芸用の結束バンドを購入。果物の苗木や発酵促進剤を一緒に購入していた。

 市橋容疑者は千葉大園芸学部で庭園デザインなどを研究していたが、これまでは植物の栽培をしていた形跡はなく、捜査本部は遺体を隠すために購入した可能性が高いとみている。

 一方、26日で遺体発見から1か月になるが、市橋容疑者の行方は依然として分からないままだ。

 3月26日夜、英会話学校からの捜索願を受けた船橋署員が、市橋容疑者のマンションを訪れた際、市橋容疑者は突然、署員の制止を振り切って逃走。自宅から約200メートルの地点で、靴下を脱ぎ落としたが、この場所を最後に同署員は市橋容疑者を見失った。市橋容疑者が逃走途中で落としたリュックサックの中にジャージーなどがあり、当初は計画的な逃走とみられていた。その後の調べで、市橋容疑者は夜に近くのスポーツクラブに通っていたことが判明し、捜査本部は、この日もスポーツクラブに出かけようとして、同署員と鉢合わせとなり、逃走を図ったとみている。

http://www.yomiuri.co.jp/national/news/20070426ic01.htm