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2007年04月24日(火) 10時41分

愛知県警の警部補、巡査部長の酒気帯び運転もみ消し朝日新聞

 愛知県警一宮署交通課の男性警部補(41)が、物損事故を起こした同県警稲沢署生活安全課の男性巡査部長(58)が酒気帯び運転していた事実をもみ消していたことがわかった。県警は今後、警部補を犯人隠避容疑などで、巡査部長を道交法違反(酒気帯び運転)容疑で送検し、2人を懲戒処分とする方針。

 県警監察官室の調べでは、巡査部長は2日午前7時40分ごろ、同県江南市の自宅から出勤のため乗用車を運転中、同県一宮市千秋町の信号のない交差点で、普通貨物車と出合い頭に衝突した。けが人はなかった。

 巡査部長は現場近くの交番に行き、事故を報告。一宮署から現場に駆けつけた警部補らに自分は警察官だと告げた。巡査部長から酒のにおいがしたため、警部補が飲酒検知をしたところ、呼気1リットル中のアルコール濃度が道交法に反する0.15ミリグラムを超えそうになったため、検知を止め、0.14ミリグラムとして記録した。

 巡査部長は事故の約1時間後、事情聴取のため一宮署に出頭。別の交通課員が酒のにおいに気づき、再度飲酒検知をすると、アルコール濃度は0.15ミリグラムを超えた。巡査部長は1日夜、自宅で晩酌と寝酒として焼酎計3合を飲んだという。

 警部補はもみ消しの事実を認めたうえで、「巡査部長と面識はなかったが、定年間近なのに飲酒事故がわかれば免職になり、かわいそうだと思った」と話しているという。

http://www.asahi.com/national/update/0424/NGY200704240002.html