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2007年04月24日(火) 13時15分

禁止抗菌剤使用のニジマス稚魚を出荷、栃木・矢板の組合で読売新聞

 栃木県矢板市の金精川(こんせいがわ)漁業生産組合が、薬事法で禁じられた合成抗菌剤「マラカイトグリーン」が使われたニジマスの卵を孵化(ふか)させ昨年、稚魚約400キロを県内の業者に出荷していたことがわかった。

 成魚数トンも処分されないまま飼育されており、県は24日、同組合などへの立ち入り調査を始めた。

 同組合は、2005年10月と06年4月、長野県内の漁協から養殖用の卵27万粒を購入。しかし、この後カビ付着を防ぐためにマラカイトグリーンが使用されていたことがわかり、同県は卵や稚魚の処分を要請した。

 栃木県内では同組合を含む6か所に計127万粒が出荷されたが、9月時点ですべて処分されたとの報告が栃木県にあったという。同組合は長野県側の指導がある前に稚魚400キロを約40万円で売ったとしており、鈴木一好組合長は「生産者にとって育てたものを殺すのは大変。残りも処分しなかった」と話している。

http://www.yomiuri.co.jp/national/news/20070424i304.htm?from=main3