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2007年04月20日(金) 00時00分

部下のミスで損害、課長に賠償命令—東京高裁ZAKZAK

 静岡県教育委員会財務課副主任のミスで教職員退職金の源泉所得税納付が遅れ、県に延滞税など約2900万円の損害を与えたとして、市民団体代表幹事らが石川嘉延知事と副主任の上司の財務課長に対し、県への全額賠償を求めた訴訟の控訴審判決で、東京高裁は19日、請求棄却の一審静岡地裁判決を変更、課長に全額支払いを命じた。

 浜野惺裁判長は「所得税集計表の確認を怠るなどした副主任の過失は重大で、それは課長の過失と同視できる」と判断。石川知事への請求は「指揮監督上の義務違反はない」として退けた。

 原告は静岡県オンブズマンネットワークの服部寛一郎代表幹事ら。

 判決によると、副主任は2001年、集計表が掲載されたメールの確認を怠るなどし、源泉所得税約5億7000万円の納付が5日遅れた。

 このため、県は延滞税と不納付加算税計約2900万円を支払った。

 05年4月の一審判決は「重大な過失ではない」と判断し、請求を認めなかった。

ZAKZAK 2007/04/20

http://www.zakzak.co.jp/top/2007_04/t2007042008.html