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2007年04月20日(金) 09時56分

日本赤軍 菊村容疑者が帰国、成田空港で逮捕毎日新聞

 日本赤軍のメンバーとみられ、米国の刑務所を出所した菊村憂容疑者(54)が19日夕、成田空港に到着し、警視庁公安部は偽の国外運転免許証を使用した偽造有印公文書行使容疑で逮捕した。公安部は、欧州や中東での日本赤軍の活動実態を調べる。
 直接の逮捕容疑は、88年4月、米国ニュージャージー州で車を運転中、職務質問した警察官に偽の国外運転免許証を提示した疑い。職務質問を受けた際に消火器爆弾を所持していたとして、米国で服役していた。
 公安部によると、この偽造免許証と、同容疑者が所持していた旅券はいずれも他人名義で同一人物だった。この人物は日本赤軍関係者が勤めていた施設で働いていた。調べに対し菊村容疑者は「弁護士と相談するまで黙秘します」と話したという。
 菊村容疑者は74年に日本出国後、ギリシャのアテネで書店を経営。公安部はこの書店が日本赤軍の拠点のひとつだったとみている。米国の裁判記録によると、同容疑者は86年秋、レバノンのベカー平原にある日本赤軍の訓練キャンプに合流。奥平純三容疑者(58)=ハーグ事件での殺人未遂容疑などで国際手配=らのメンバーにライフルの使い方を教えたとされる。
 成田空港に到着した菊村容疑者は眼鏡にスーツ姿、あごひげを伸ばし、捜査員に両腕をつかまれて姿を見せた。同容疑者を乗せた車は午後7時過ぎに警視庁に入った。【棚部秀行、柳澤一男】

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20070420-00000002-maip-soci