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2007年04月20日(金) 01時57分

楽天がTBS株買い増し、保有20%超目指す方針読売新聞

 楽天は19日、TBSに対する出資比率を現在の19・86%から、「20%を若干超える程度」に引き上げる方針を発表し、TBS側に伝えた。

 また、6月に開かれるTBSの株主総会に、楽天の三木谷浩史社長と、カルチュア・コンビニエンス・クラブ(CCC)の増田宗昭社長を社外取締役として選任することを求める株主提案を行うことも発表した。

 楽天は、TBSの株式を20%超まで買い増す目的として、TBSの資産や利益の一部を楽天の連結決算に反映させる対象会社にすることを挙げている。楽天はこれにより、中長期的には利益の最大化を図ることができるとしている。

 保有比率の目標を20%超と比較的小さくしたのは、TBSが受け入れやすくする狙いとみられる。また、株主提案を実現するため、楽天はTBSの株主総会で株主から委任状を集める多数派工作を行うとしている。

 これに対し、TBSは「買収提案への対処方針に基づき適切に対応する」としており、すでに導入済みの買収防衛策に従い、取締役会などで楽天の狙いを分析し、実際に発動するかどうかを判断する。27日に取締役会と発動の是非を検討する評価委員会を開き、楽天に質問状を送ることなどを決める方針だ。

 楽天は2005年10月、TBS株の15・46%を取得したと突然発表し、TBSに経営統合を提案した。11月に業務提携交渉入りに合意したが、その後の交渉は暗礁に乗り上げていた。

 一方、TBSは今年2月に買収防衛策を改定、自社株式の20%以上取得を目指す買収者が現れ、TBSの企業価値を損なう恐れがあると認定した場合、既存株主に新株予約権を無償で割り当てる仕組みを導入している。

http://www.yomiuri.co.jp/atmoney/news/20070419it14.htm