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2007年04月19日(木) 08時10分

固定電話網の維持料金、月4〜6円に値下げ 08年から朝日新聞

 総務省は、固定電話サービスの全国網を維持するために通信業界全体で負担している1回線あたり月7円の費用を、4〜6円に値下げする方針を固めた。この費用は、ほとんどの通信会社がそのまま顧客に転嫁しており、利用者の負担が減ることになる。19日に情報通信審議会に諮問し、08年1月から適用する。

 山間部や離島など採算が合わない地域で固定電話サービスを維持する「ユニバーサルサービス」と呼ばれる制度の料金。NTT東西地域会社に生じる赤字の一部を、携帯電話やIP電話も含め、電話番号を提供しているすべての事業者が負担している。

 現行方式のままでは月額が08年に8〜13円、09年に13〜17円に上昇する見込みで、電話利用者から不満の声が寄せられていた。新たな算定方式は赤字を補う対象を絞ることで、09年でも6〜8円と現行水準にとどまる見込みだ。

 総務相の諮問機関である同審議会の部会での審議を経て9月に決定する。ユニバーサルサービスを巡っては固定電話にこだわらず、IP電話や携帯電話も使って全国網を維持する抜本的な見直し案も浮上しており、別の研究会で議論し、年内に方向性を打ち出す。

http://www.asahi.com/business/update/0418/TKY200704180350.html