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2007年04月19日(木) 03時04分

<洗浄剤配布>新手の点検商法か 283万円の修理契約も毎日新聞

 神奈川県で作業着姿の男がパイプ洗浄剤を配って回っている問題で、横浜市港南区の60代男性が洗浄剤を渡された後に排水ます、トイレ、風呂と次々に不具合を指摘され、計283万円分の修理契約を結ばされていたことが市消費生活総合センターの調べで分かった。県は点検のふりをして必要のない高額工事を勧める「点検商法」の新手口とみて、特定商取引法に基づく行政処分の検討を始めた。
 同センターによると、男性は昨年5月、自宅を訪問した男から「近くで道路工事がある。においが出るといけないので、錠剤を入れさせてください」と言われた。男は敷地内の排水ますに洗浄剤を入れると「穴が開いている」と言い、2万5000円で修理した。さらに男は、トイレの配管に不具合があると言い1万円で修理。風呂についても「土台が腐っている」と280万円で修理の契約を結ばせた。不審に思った男性は同センターに相談し、クーリングオフの手続きを取って風呂の契約を解約した。
 県などによると、洗浄剤を渡されたことをきっかけに排水ますの修理を勧められたり、「地震が来たら大変」と言われてリフォーム工事の契約を結ばされる相談が横浜、川崎、平塚3市で05〜06年に計15件寄せられ、うち横浜市の5件は同一業者が勧誘していた。相談者の多くは70代の高齢者という。同センターは業者に関する情報収集を開始、住民に注意を呼びかけている。【堀智行】

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20070419-00000007-mai-soci