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2007年04月19日(木) 11時02分

振り込め詐欺:架空の財団法人はがき出し“裁判取り下げ経費”奪う−−むつ /青森毎日新聞

 ◇むつの女性会社員、被害
 むつ市内で18日までに、同市の会社員の女性(56)が現金約50万円をだまし取られる振り込め詐欺があった。財団法人を名乗って「民事訴訟裁判告知」と題したはがきを送りつけ、うその裁判の取り下げ経費などを奪い取る手口で、むつ署などは「不用意に相手の要求に応じないで」と注意を呼びかけている。
 同署によると、女性は今月13日ごろ、東京都葛飾区を住所とする架空団体「財団法人・日本中央管理局」から、「取引契約会社などが女性を相手取って民事訴訟を起こした」との内容のはがきを受け取った。女性は保証人になっていた娘の借金が原因と思い、記載されていた番号に電話。「イワムラ弁護士」と名乗る男に「取り下げ経費がかかる。今日中に振り込まないと間に合わない」と言われ、指定されたインターネット銀行の個人名義口座に計50万2000円を振り込んだという。
 女性は、男からさらに和解金50万円を要求された。不審に思った女性が親せきに相談して詐欺だったと気づき、15日になって同署に被害届を出した。
 青森市民消費生活センターによると、「民事訴訟裁判告知」と題したはがきが県内で確認されたケースは、いまのところ他にないという。ただ、最近は複雑な文面を送りつけて金銭を要求するなど、手口がより悪質化、巧妙化しており、同センターは「同様の手口が増える可能性があるので注意してほしい」と呼びかけている。【矢澤秀範】

4月19日朝刊

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20070419-00000039-mailo-l02