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2007年04月18日(水) 10時18分

ベビーカー 簡易型で乳幼児の事故2件 注意呼びかけ毎日新聞

 「簡易型」などと呼ばれる軽量・折りたたみ式のベビーカーで、乳幼児がフレームの接続部分に指を挟まれ、ほぼ切断する事故が2件相次いだ。国民生活センターが17日公表し、利用者に注意を呼びかけている。
 事故はいずれも昨年11月に東京都内で起き、センターやメーカーなどで状況を調べてきた。1件目は母親が折りたたみ式ベビーカーを開く際、男児(1歳10カ月)がベビーカーのハンドルフレームにつかまり立ちしていたため、接続部分の金具に左手小指を挟み、皮膚1枚を残して骨まで切った。2件目は別メーカーのベビーカーを買った母親が、箱から出してストッパーを外すなどしていたところ、突然ベビーカーが開いた。女児(9カ月)がたまたま車輪と持ち手をつなぐ接続部分付近に手を置いていたため、左手中指を挟まれて同様のけがを負った。
 ベビーカーに手指を挟む事故は同センターに04年度3件、05年度1件寄せられているが、いずれも打撲や切り傷だった。センターはメーカーなどに使用中の危険を排除するよう求めたが、今回の事故を受け、さらに開閉時の安全確保も要望した。
 2件目のベビーカーは製品安全協会の認定基準に合格したことを示すSGマーク表示製品だったが、1件目は違った。ある製造業者によると、簡易型は構造上、基準に適合しない製品が多いという。業界団体の全国ベビー&シルバー用品連合会の竹内貞民事務局長は「折りたたみ部分がある製品には、どうしてもすき間はできる。説明書や箱に目立つように危険性を示すよう、メーカーに伝えたい」と話す。
 また、センターは利用者に向けて「乗車時だけでなく、開閉時も手指を挟む危険があるので、気をつけてほしい」と呼びかけている。【柴田真理子、望月麻紀】

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20070418-00000004-maip-soci