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2007年04月18日(水) 23時01分

パラグアイの邦人誘拐、統一教会が身代金用意し交渉へ読売新聞

 【リマ=中島慎一郎】南米パラグアイで、土地管理会社「ビクトリア」社長、太田洪量(ひろかず)さん(62)らが誘拐された事件で、太田さんが所属する世界基督教統一神霊協会(統一教会)関係者は17日、アスンシオン市内で声明を発表し、犯人グループに対し、合意した身代金を15日までに用意したことを伝えると共に、解放交渉を進めるため教会側が立てた交渉人に至急連絡するよう求めた。

 声明は、交渉人の電話に問題が起きているとして、犯人側に対し、10日に解放された太田さんの秘書、山口佐和子さん(37)に犯人側が持たせたと見られる携帯電話に連絡するよう求めている。

 また、交渉を安全に進めるため、捜査当局に対して捜索の中断を求めた。

 地元有力紙ウルティマオラは17日、事件が起きた同国南東部カアグアス県で15日深夜に身代金の受け渡しが予定されていたが、犯人側が警察を警戒したため実現しなかったと報じており、声明は、報道機関を通じて犯人側に中断した交渉の再開を促すのが狙いと見られる。

 一方、協会関係者は身代金の額について明らかにしていないが、捜査当局筋は最高で30万ドル(約3600万円)との見方を示している。

http://www.yomiuri.co.jp/world/news/20070418i215.htm