記事登録
2007年04月10日(火) 01時36分

<東芝>乾燥機事故243件中3件で家が全半焼 経産省発表毎日新聞

 経済産業省は、東芝コンシューママーケティング(当時東芝)が80年代に製造した6機種の衣類用電気乾燥機で発火事故が243件起き、このうち3件で家が全半焼していたと発表した。これまでに計15万台販売されており、同社は9日、うち2機種について経産省にリコール(無償点検・改修)を届け出た。他の4機種は90年にリコールしているが、点検・改修が進まないため、経産省は同日、消費者に使用中止を呼びかけた。
 同省によると、問題の6機種は、制御基板とヒーター部分のハンダづけが不十分で発熱・発火する。乾燥機を変形させるトラブルが大半だが、91年2月に三重県久居市、同9月には兵庫県姫路市で家屋を全焼させ、92年3月には京都府亀岡市でも半焼させたという。
 このほか00年5月、大阪府岸和田市では洗濯機や天井、壁、洗面台を焼くボヤも10件前後起こしており、同省は「改修を急がせるなど指導する」(製品安全課)としている。
 同社は6機種=表=のうち、計7万7000台販売している(1)と(2)について、2月9日に山口市で乾燥機のパネルを変形させる発熱事故が起きたためリコールに踏み切った。発売後に発火事故が59件発生し、自主点検を進めていたが、点検・回収率は5割にとどまっている。
 一方、家を全半焼させた機種の(3)と(4)については7万台販売し、90年のリコールで約9割を点検・改修したが、まだ1割程度が未改修で使われている可能性があるという。
 また、(5)と(6)は販売台数が少ないが、(6)については東芝が製造、日本電気(NEC)が販売した。問い合わせは、▽0120・316497(東芝コンシューマ)▽0120・204682(NEC)。【北川仁士】

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20070410-00000005-mai-soci