東芝製の電気乾燥機で、リコールや自主点検後も発火や周囲の焼損といった事故が188件発生していたことが9日、分かった。
うち3件は、住宅が全半焼する火災に発展しており、経済産業省は、該当機種の使用中止を呼びかけている。
経産省によると、問題の電気乾燥機は、「ED—D300」「ED—D600」「ED—D302」「ED—D602」「ED—D604N」「HD—339NA」の6機種。
1986〜89年に計約15万台が製造されたが、制御部分の接触不良などが原因で発熱、発火する事故が相次ぎ、90年5月に「ED—D300」など4機種を新聞社告などでリコール。
93年11月には、残る「ED—D302」「ED—D602」の2機種も販売店を通じて自主点検を行った。
しかし、リコールした4機種のうち「HD—339NA」は、製造台数(2000台)の32・5%でいまだに点検も改修も実施されていないほか、自主点検を決めた2機種についても、計7万7712台の半分ほどの点検がまだ行われていないという。