記事登録
2007年04月08日(日) 23時06分

<知事選>現職が9都道県で全員当選毎日新聞

 夏の参院選まで続く政治決戦の第1弾である第16回統一地方選前半戦は8日、13都道県知事選、4政令市長選、44道府県議選、15政令市議選が一斉に投開票された。知事選は、東京都で自民、公明両党の実質支援を受けた石原慎太郎氏(74)が3選を果たすなど、現職が立候補した9都道県で全員当選し、強さを見せた。「自・民対決」型となった5都道県は、自民3勝、民主2勝と分け合った。自民、民主両党の戦いの焦点は22日投開票の参院2補選に移る。
 今回の結果を受け、47都道府県知事のうち中央省庁出身者が29人で、毎日新聞の調べによると過去最多となった。03年の前回統一選直後と比べると5人増。
 東京都知事選は石原氏が知名度を生かし、無党派層も含む幅広い支持を得て終始優位を保ち、前宮城県知事の浅野史郎氏(59)ら新人候補を寄せつけず、完勝した。
 石原氏はディーゼル車規制など2期8年の実績に加え、16年の五輪招致などを訴えた。昨年末から都の事業への四男登用などで批判を浴びたが、自民、公明両党の組織力もあって逆風をはねのけた。
 浅野氏は五輪招致中止や情報公開、福祉の充実を掲げ、「市民型選挙」で石原氏批判を展開したが及ばなかった。実質支援を受けた民主、社民両党の支持層を一定程度固め、無党派層の票も取り込んだが、石原氏に大差をつけられた。共産推薦の元足立区長の吉田万三氏(59)らも支持を広げられなかった。
 このほかの「自・民対決」型の知事選は、北海道で自民・公明推薦の現職の高橋はるみ氏(53)が幅広い支持を集めて圧勝。新人5人が争った岩手県は民主推薦の達増拓也氏(42)が初当選した。神奈川県は民主が実質支援した現職の松沢成文氏(49)が再選。福岡県は自民の地元組織が支援した現職の麻生渡氏(67)が多選批判をかわして4選を果たした。
 与野党相乗り型の三重、福井両県では、それぞれ野呂昭彦氏(60)、西川一誠氏(62)の現職2人が大勝した。徳島、佐賀両県は自民・公明推薦の現職、大分県は自民、公明の実質支援を受けた現職がそれぞれ再選。奈良、鳥取、島根3県は自民・公明推薦の新人が初当選した。【清水隆明、北村和巳】

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20070408-00000079-mai-pol