記事登録
2007年04月08日(日) 21時00分

「ソフト路線」で逆風かわす=自民に「借り」、都政に変化も−都知事3選の石原氏時事通信

 8日の東京都知事選で3選を果たした石原慎太郎氏は、高額出張をはじめとした「都政私物化」問題で批判を浴びる中、反省姿勢を前面に出す「ソフト路線」を徹底、逆風をはね返した。自ら「最後だと思う」と認める選挙だったが、改めて高い人気を見せ付けた。ただ選挙戦で推薦候補並みの支援を受けた自民党に「借り」をつくった形となり、3期目の都政運営では都議会に配慮する場面が増えそうだ。
 都の文化事業への石原氏四男の関与など、昨秋から吹き出した一連の問題に危機感を募らせた石原氏は、選挙戦でいつもの「こわもて」ぶりを封印。「説明が足りず誤解を招いた」と反省の弁を繰り返す半面、ディーゼル車排ガス規制といった実績を前面に出し、反石原ムードの広がりを最小限に抑えることに成功した。
 また、無党派層を意識し、自民党の推薦を辞退する一方、予想以上の逆風に組織戦を進める必要があると判断。自民、公明両党に実質的な支援を求めた。このため3期目は、自民を中心とした議会側の意向を聞く場面が増えることが予想され、「トップダウン」「独断」との評がある「石原流」都政運営にも変化が見られそうだ。

【関連記事】 五輪「夢を見よう」と石原氏、浅野氏は「わたしの不徳」
【関連記事】 当確者の略歴一覧
【関連記事】 無党派層の支持、石原氏へ   

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20070408-00000072-jij-pol