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2007年04月08日(日) 08時00分

東京海上日動 保険金不払いで、石原社長退任へ NHK経営委員長も産経新聞

 ミレアホールディングスと傘下の東京海上日動火災保険の石原邦夫社長(63)は7日、6月末にも退任する方針を固めた。同社は保険金不払いで金融庁から業務停止命令を受けており、事実上の引責辞任となる。これに伴い、兼任するNHK経営委員長も辞任する方向で調整している。

 東京海上日動は3月、医療保険など第3分野商品で1190件の保険金不払いが判明し、金融庁から一部業務停止命令を受けた。また、これまでに自動車保険などの保険金不払いで8万4785件、火災保険の保険料取り過ぎ2万6979件が社内調査でそれぞれ判明している。このため、石原社長が引責辞任することで、経営責任を明確化する方向だ。

 東京海上日動では金融庁に対する業務改善計画の提出期限である13日にも経営体制を刷新するトップ人事を発表する見通しだ。後任社長には隅修三専務(59)の名が浮上している。

 石原社長は平成13年6月、東京海上火災保険(現東京海上日動火災保険)の社長に就任。14年4月には持ち株会社であるミレアホールディングスの発足に合わせて社長を兼務。昨年9月から日本損害保険協会の会長にも就任し、一連の保険金不払い問題の処理にあたってきた。

 ただ、同社の保険金不払いは損保業界で最大規模に達しており、石原氏の辞任後の処遇次第では批判が続く事態も予想される。

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20070408-00000000-san-bus_all