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2007年04月08日(日) 08時01分

慎太郎氏ド派手ラス闘 黒川氏“乱入”も大人の対応…8日都知事選投開票スポーツ報知

 13都道県知事選などが行われる統一地方選前半戦は7日、選挙戦最終日を迎えた。注目の東京都知事選では、JR新宿駅西口で演説を締めくくった現職の石原慎太郎氏(74)を、黒川紀章氏(73)が急襲。日本橋三越前では夫人の若尾文子さん(73)を伴い歌を熱唱するなど独自の選挙戦を終えた。各知事選は8日、投票が行われ、同日深夜には、大勢が判明する見通しだ。

 3選を目指す現職の石原慎太郎氏は7日、新宿で17日間の選挙戦を終えた。3期目を「最後のご奉公」と明言している石原氏にとって最後の選挙。そのフィナーレは、黒川紀章氏の急襲という“おまけ”も加わる豪華舞台となった。

 午後7時過ぎ、都庁にほど近い新宿駅西口。4人のトランペット隊によるファンファーレと、五色の輪をかたどった「TOKYO旗」に迎えられた石原氏は、「私がオリンピックに出たような気分」と笑顔を見せた。選挙カーの横には、大型スクリーンを搭載した車が初登場。演説の内容に合わせ「横田基地」「五輪スタジアムイメージ図」などが次々に映し出される演出も施された。

 熱弁を振るう石原氏の目の前に、予定外の“珍客”も現れた。ガラス張りの選挙カーに乗った黒川夫妻は、石原氏の周りをグルグル回りながら手を振った。しばらくは無視していた石原氏も、「ちょっと頭の変な建築家が来た。黒川さん頑張って〜」と苦笑交じりで手を振り返し、「あの人は本当に面白い人だね」と大人の対応を見せた。

 “最後の選挙演説”は、五輪への思いに力が入った。「金もうけのために五輪をやるんじゃない。お金で換算できないぐらいの大事な心の遺産を子供たちに残してあげたい」最後は、左手を高く上げ「ありがとうございました」と、5回、繰り返した。

 選挙戦を終え、新橋の事務所で会見した石原氏は「何度か選挙したが、終わった時の心境はいつもサバサバしたもの」と余裕の表情。「(選挙戦は)アッという間。言われっぱなしだった定例議会の方がよっぽど長かった。(黒川氏が来たが)ドクター・中松さんにも会いたかったよ」と笑わせる一方で、改めて「私の人生で最後の選挙」と述べた。

 すっかり暗くなった空からは、雨がポツポツ。99年、03年の都知事選も、最終日は雨だった。そして3度目も…。「雨が降ると『裕次郎が来た』と言う人がいる。ひょっとしたら、きょうも裕次郎が来たのかもしれない」

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20070408-00000002-sph-soci