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2007年04月06日(金) 08時01分

黒川氏、八丈島で釣り 2時間半糸垂れ青ヶ島訪問中止…8日都知事選スポーツ報知

 都知事選(8日投開票)に立候補している世界的建築家の黒川紀章氏(72)が5日、伊豆諸島の八丈島を訪れた。マイクではなく、釣りざおを握った黒川氏は「今日は都知事という魚を釣ります」と2時間半も釣り糸を垂れたが、釣果はゼロ。「買収に応じる魚はいなかった」と肩を落とした。候補者が選挙期間中、釣りをするのは異例。この日の昼食では、選挙中では初めて生ビールをゴクリ。酔いも手伝ってか、予定していた青ケ島への訪問をキャンセル。待っていた村長は拍子抜けの様子だった。

 女優で妻の若尾文子さんとの共演から一夜明け、黒川氏はすっきりとした顔で八丈島に降り立った。「昨晩は奥さんと過ごし、疲れから解き放たれた。この青空、風は強いけど都知事を釣るぞ」。3月28日の伊豆諸島の遊説では、ヘリコプターをチャーターしたがこの日は飛行機で往復した。

 八丈島の町役場を訪問、ポスター張りと精力的に動き回った黒川氏。昼食では舟盛りに、選挙期間中では初めてとなる生ビールを注文。ゴクリと飲み干すと、テンションは最高潮に。「本マグロを釣って、それをえさにカジキマグロを釣りたい」とぶち上げ、島内の八重根漁港に直行した。

 地元の釣り具店が用意した釣りざおを使い、波止場に座り込むも“ヒット”の気配はなし。約40分が経過し、次の訪問地への出発時間に。秘書が時間を知らせると、「一人で行ってこい」と一言。酔いの影響か、釣れないイライラからか、急きょ、青ケ島遊説をキャンセルしてしまった。

 その後は、「(俳優の)梅宮辰夫さんも釣りに来たことがある」(地元民)という中之郷漁港に移動。当初は「女の子の一本釣り、なんてね」と冗談を飛ばしていたが、次第に言葉少なに。隣の釣り人が釣った40センチ弱のヒラソーダを横目に、2時間近く粘ったが、結局、黒川氏のさおが動くことはなかった。

 釣果ゼロに終わった黒川氏は「軍資金(えさ)が無くなったので、金満選挙は終わりにします。もう二度とえさで票を釣るようなことはしない」。今回の釣りは選挙活動の一環としたうえで、「どうやったら票が釣れるか。まだ、魚にまでマニフェストが行きわたっていなかった」と説明した。

 青ケ島に向かったスタッフによると、青ケ島では報道などで黒川氏の「伊豆諸島遊説」を知った村長が役場で待機。都知事候補者初めての来島を心待ちにしていたが、ドタキャンを知って「ぜひ来てほしかった…」と落胆した様子だった。

 ◆東京都知事選立候補者(届け出順)山口節生(57)不動産鑑定士(諸新)吉田万三(59)元足立区長(無新)=共産党推薦=外山恒一(36)路上演奏家(無新)石原慎太郎(74)東京都知事(無現)=自民、公明支援=浅野史郎(59)前宮城県知事(無新)=民主、社民支援=黒川紀章(72)建築家(諸新)ドクター・中松(78)発明家(無新)高橋満(61)タクシー運転手(無新)佐々木崇徳(64)元警察官(無新)桜金造(50)タレント(無新)高島龍峰(71)易学者(無新)内川久美子(49)風水研究家(無新)鞠子公一郎(33)元証券マン(無新)雄上統(65)作家(無新)

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