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2007年04月04日(水) 03時04分

<タミフル>東大教授の研究室が製薬会社から寄付金毎日新聞

 インフルエンザ治療薬「タミフル」の服用と死亡例の因果関係を検証した厚生労働省調査会に参考人として出席した五十嵐隆・東京大教授の研究室が、輸入販売元の中外製薬から奨学寄付金として計300万円を受け取っていたことが分かった。調査会は昨年1月、「現時点で安全性に重大な懸念があると考えていない」との結論をまとめていた。五十嵐教授は「寄付金は全く意識せず、提出されたデータから因果関係があるとは言えないと発言した。何ら問題はないと思う」と話している。
 当時の調査会には委員4人のほか、参考人として五十嵐教授ら6人が出席した。厚労省はタミフルの副作用を検証するため4日に開く調査会の新たなメンバーについては、中外製薬から寄付金を受け取っていたり、治験に関係している人物を外す方針を決めている。約30人の候補者のうち、五十嵐教授ら数人が対象となる。
 五十嵐教授によると、中外製薬からの寄付金は01年度から06年度まで、毎年50万円ずつで計300万円という。厚労省医薬食品局は「当時は現在のルールはなく、信頼性に問題はないと考えている」と話している。【玉木達也】

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20070404-00000016-mai-soci