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2007年04月03日(火) 23時49分

年金加入記録、5000万件が該当者不明読売新聞

 社会保険庁は3日、厚生・国民年金の約5000万件の加入記録が2006年6月現在、基礎年金番号が付与されず、現在の加入者と結びつかない状態にあることを明らかにした。

 その多くが加入者の死亡などで付与する必要のない記録だが、氏名の入力間違いなど社保庁のミスが原因のケースも含まれると見られる。

 1997年の基礎年金番号の導入後は、国民は生涯一つの番号で加入記録を管理できるようになった。それ以前は、転職や結婚で姓が変わると新しい加入記録が作られる例が多かった。正確な年金の受給には過去の加入記録をすべて集め、基礎年金番号を付与する作業が必要となる。

 社保庁によると、約5000万件は加入者が死亡したり、保険料の支払期間が短く受給資格がない例が多いとしているが、具体的な内訳は不明としている。ただ、01年4月〜07年2月に約22万件の支給漏れが発覚している。これは、基礎年金番号が付与されていない約5000万件の記録が原因だ。

 社保庁は98〜06年度に、過去の年金記録を整理するため、本人の申し出などに基づき、約1818万人に照会し、05年度までに約1147万人から回答を得て、基礎年金番号を付与する作業を進めている。

http://www.yomiuri.co.jp/politics/news/20070403it15.htm?from=top