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2007年04月02日(月) 03時05分

<統一地方選>東京で石原氏優勢 神奈川は松沢氏 中盤情勢毎日新聞

 毎日新聞は3月31、4月1両日、統一地方選で与野党対決となった5知事選、2政令市長選(いずれも8日投開票)について世論調査(電話)を実施し、取材も加味して中盤情勢を分析した。注目の東京都で石原慎太郎氏(74)が優勢に立つなど、現職候補が堅調な戦いを展開。ただ、32〜52%の人が投票先を「まだ決めていない」と回答しており、残り1週間で情勢が流動する可能性もある。
 与野党は統一地方選を夏の参院選の前哨戦と位置づけている。与野党対決は東京都以外は、北海道、岩手県、神奈川県、福岡県の知事選と札幌、広島両市の市長選。
 東京都知事選は、与党の実質支援を受ける石原氏が自民支持層、公明支持層の8割を固めたほか、無党派層の4割、民主支持層の4分の1にも食い込んでいる。03年の前回知事選で石原氏に投票したと回答した層は、7割が今回も投票するとしており、石原氏が安定した支持を得ていることが浮かんだ。
 前宮城県知事の浅野史郎氏(59)は民主、社民両党から実質支援を受けるが、それぞれの支持層の半数程度しかまとめ切れていない。無党派層の支持も2割にとどまる。元足立区長の吉田万三氏(59)は推薦を受けた共産支持層の6割を固めた。建築家の黒川紀章氏(73)、発明家のドクター・中松氏(78)は支持拡大に懸命だ。
 はっきりとした「自・民対決」型となった北海道知事選は、自民・公明推薦で現職の高橋はるみ氏(53)が先行、民主・社民推薦で前衆院議員の荒井聡氏(60)が追う展開。福岡県知事選は、自民・公明の実質支援を受けて4選を目指す麻生渡氏(67)が、民主・社民推薦の稲富修二氏(36)らをリードしている。
 新人同士の戦いの岩手県知事選は、民主推薦で前衆院議員の達増拓也氏(42)が安定。前回の新人7人の乱立から一転して少数激戦となった神奈川県知事選は、現職の松沢成文氏(49)が優位に戦いを進めている。
 前回再選挙になった札幌市長選は、民主・社民推薦で現職の上田文雄氏(58)が手堅い戦い。4候補がしのぎを削る広島市長選は、民主・共産・社民の実質支援を受ける現職の秋葉忠利氏(64)が幅広く浸透している。
 8日投開票の統一地方選前半戦は13知事選、4政令市長選、44道府県議選、15政令市議選が対象。【清水隆明】
 ☆調査方法 5知事選・2政令市長選の世論調査は3月31、4月1両日、それぞれの市区町村有権者数を考慮して無作為に選んだ電話番号にかける方法で実施。北海道、東京都、神奈川県は各1000人、岩手、福岡両県は各800人、札幌、広島両市は各500人を目標とし、北海道1049人、岩手886人、東京1052人、神奈川1054人、福岡867人、札幌531人、広島507人の回答を得た。北海道放送、TBS、RKB毎日放送、中国放送と協力して行った。

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20070402-00000005-mai-pol