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2007年04月01日(日) 08時01分

ソープ氏に薬物疑惑…2種類で「異常なレベルの値」サンケイスポーツ

 シドニー、アテネ両五輪で計5個の金メダルを獲得し、昨年11月に引退を表明した競泳男子自由形の元スター選手、イアン・ソープ氏(24)=豪州=が、昨年5月に受けたドーピング(禁止薬物使用)検査で2種類の禁止薬物に「異常な数値」を示したと、フランスのレキップ紙が3月30日に報じた。

 国際水連(FINA)は3月31日、メルボルンで会見し、選手名は特定しなかったが、検査結果で異常値を示した同国選手がいたことを認めた。

 検査に当たった豪州反ドーピング機関(ASADA)も会見を行い、昨年5月に同国選手から採取された検体から、筋肉増強剤のテストステロンなど2種類の禁止薬物について「異常なレベルの値」が検出されたと発表した。ソープ氏は4月1日に会見するとみられている。

 ASADAは検査後にこの選手の関係者を聴取し、さらに検体を分析した結果、科学的根拠に欠けるという理由でこの問題を取り扱わなかった。ASADAのイングス会長は「その選手が薬物違反したとの報道は全くの間違いだ」とした。

 だが、FINAは検体から発見された物質を詳細に分析する必要があると判断。正確な事実関係を調査するために、昨年12月にスポーツ仲裁裁判所(CAS)に提訴したことも認めた。マルクレスクFINA事務局長は「通常の手続きを進めており、すべてCASに任せている」と、詳細な説明を避けた。

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20070401-00000016-sanspo-spo