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2007年03月31日(土) 00時00分

6選挙区14人無投票当選朝日新聞

 30日の県議選(定数95)と政令指定市・千葉市議選(定数54)の告示で、県内の統一地方選が幕を開けた。立候補したのは、県議選45選挙区に158人、千葉市議選6選挙区に76人で、ともに前回03年を上回った。うち松戸、茂原、千葉市若葉区など県議選6選挙区は同日夕、計14人の無投票当選が決まった。北海道夕張市の財政再建団体転落を機に、議会による行政に対するチェック機能の強化などが求められる中、各候補は何を訴えるのか——。ともに4月8日に投開票される。

 県議選はこの日、事前の予想通り、県自治会館など8カ所で、45選挙区158人が届け出た。前回より3人多い。午後5時の届け出締め切りで無投票当選の決まった6選挙区14人を除き、9日間の選挙戦に入った。

 女性候補は20人で過去最多だった前回より1人減った。新旧別では現職72人、元職7人、新顔79人。現職87人、元職1人、新顔67人だった前回と比べて、現職が大幅に減るとともに、新顔の台頭ぶりが目立つ。

 政党別では、自民党は57人を公認(前回64人)、4人を推薦。民主党は32人を公認(同11人)、2人を推薦した。

 公明党は前回と同じ7人を公認し、自民党公認・推薦の17人を県本部レベルで推薦した。国政選挙では協力関係にあるが、県議選でのこうした選挙協力は初めてという。7月の参院選比例区をにらみ、自民党に「恩を売った」格好だ。

 共産党は8人を擁立した。前回より4人減った。新顔・元職を擁立した4選挙区は、過去に議席を持っていた所で、少数精鋭で奪還を狙う。

 社民は4人を公認・推薦。市民ネットワーク千葉県は現職2人のほか、前回議席を失った千葉市美浜区を含む新顔3人を公認・推薦した。

 一方、千葉市議選も76人が名乗りを上げた。前回無投票の若葉区も一転して、定数9に12人が立つ激戦区になった。

 新旧別では、現職42人(前回比4減)、新顔34人(同11増)。前回新顔を擁立しなかった自民党が3人擁立したほか、民主党が新顔6人を擁立している。社民党も96年の党名変更後初めて、新顔を1人立てた。

 女性候補は13人で、前回より4人減った。

 ■千葉市の税不正免除事件で有罪となり県議を辞職した花沢三郎氏の立候補で注目が集まる同市緑区選挙区(定数2)。民主党現職に新顔、元職の3氏が挑む。

 民主党現職の竹内圭司氏はこの日、自転車で選挙区を回った。事件には触れなかったものの、「良識ある判断をいただきたい」と現職としての実績を訴えた。

 無所属元職の花沢氏は「お前が必要だという多くの声をいただいた」とあいさつ。街づくりなどの問題を挙げ「まだまだやらなくてはいけないことがある」と訴えた。

 市民ネットワーク千葉県の新顔川本幸立氏はJR外房線誉田駅前などを回り、「花沢氏の立候補は我慢できない」と「反花沢票」の取り込みを狙う。

 無所属新顔の大塚進氏は、選挙事務所横の駐車場で出陣式をした。公明党からの推薦はないが、党関係者があいさつに立つなど、「選挙協力」を前面に押し出していた。

 ■八千代市選挙区は定数3で、今回から1増えた。自民現職に新顔5人が挑む戦いは、初日から激しい舌戦となった。新顔たちは「何とか3番目に滑り込みたい」とそろって危機感を訴えた。

 無所属新顔の小林幸三氏は地元選出の衆院議員を応援に迎え、「市議4年で学んだことを県政に生かす」と結んだ。

 自民現職の服部友則氏は団地近くで出陣式をした。豊田俊郎市長が「何としてもトップ当選を」と檄(げき)を飛ばした。

 無所属新顔の西田譲氏は、自民党参院議員らを迎え、「八千代に骨をうずめたい」と熱弁。その後、市内を歩いた。

 無所属新顔の紺野義聖氏は、昨年12月の市長選に立候補した元市議を応援に迎え、「市民が使える県施設を」と訴えた。

 民主新顔の岩井覚氏は、同党市議や友人が激励に訪れた。「私が八千代を一番思っている」と街頭で呼び掛けた。

 無所属新顔の田代一登氏は駅頭に立ち、「税金が無駄遣いされないよう市民の声を届ける」と力を込めた。

http://mytown.asahi.com/chiba/news.php?k_id=12000000703310003