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2007年03月31日(土) 00時00分

県議選告示 13選挙区舌戦口火朝日新聞

 ●5氏が無投票当選

 56年ぶりのダブル選挙が始まった。県議選(定数44)は30日告示され、63人が立候補を届け出た。香芝市、葛城市、磯城郡の3選挙区は無投票となった。選挙戦となった13選挙区では知事選と連動させる陣営、切り離して戦う陣営など様々。7月の参院選候補者が付き添う光景もみられた。今年は、統一地方選と参院選が重なる12年に1度の亥年。選挙の年が本格化した。

 今回の県議選は、柿本善也知事の引退による県政の“節目”に挑む議員を選ぶ選挙になる。道路網の南北格差、慢性的な求人不足、過疎振興、近畿最下位の福祉、周産期医療態勢の整備……県政の課題は山積みだ。

 03年の前回より3人少ない63人が、定数4減(1増5減)の44議席を争う。競争率は前回の1・38倍から1・43倍に跳ね上がった。投開票日は知事選と同じ4月8日。

 新旧の内訳は、現職39、元職2、新顔22。現職は引退などで前回より3人減。その一方、新顔は3人増えた。

 自民党は、前回と同じ30人を公認・推薦。前回は29人を当選させる「一人勝ち」だったが、今回は定数削減の影響で「同士打ち」となる選挙区や、現職の死去に伴う長男の出馬など不安定な要素も抱える。

 民主党は、公認・推薦を合わせて前回より1人多い10人を立てた。知事選の候補者擁立に失敗した影響が懸念される。公明党は、現職1人を含む3人を公認。前回は2議席を守ったが、その後1人が離党し、会派が消えた。その復活を目指す。

 共産党は、支持者の多い県北部を中心に前回より1人少ない7人を公認し、議席倍増を狙う。社民党は、4人を公認・推薦・支持した。政党の推薦・支持を受けない無所属は、前回より2人減の9人だった。

 定数削減区のうち「天理市」「五條市」「御所市」では、現職が全員立候補し、生き残りを争う激戦になった。ある候補者は出陣式で「非常に厳しい戦い。勝ち残れるようがんばる」と訴えた。

 隣接する市部と郡部が合区して選挙区が広がったのは「山辺郡・奈良市」と「高市郡・橿原市」。支持を広げるため、市部に選挙事務所を構えて出陣式を開いた候補者もいた。

http://mytown.asahi.com/nara/news.php?k_id=30000000703310002