記事登録
2007年03月31日(土) 11時38分

政管健保07年度から赤字に 保険料率引き上げの可能性朝日新聞

 社会保険庁は、中小企業の従業員らが加入する政府管掌健康保険(政管健保、約1916万人)の今後5年間の収支見通しを発表した。高齢化にともない給付費が増えるのに対し、保険料収入は伸び悩み、07年度は5年ぶりに赤字へ転落。赤字を補填(ほてん)する積立金も早ければ09年度に底を突くとしている。03年度から8.2%(労使折半)に据え置いている保険料率を08年度にも引き上げる可能性がある。

 見通しでは、給付費などの支出は07年度の7兆2600億円から、11年度は7兆8600億円に増加。一方、収入については、政府の経済見通しに基づき、成長シナリオと成長制約シナリオなどのケースを試算。成長シナリオでも、07年度の収入は7兆800億円にとどまる結果、1800億円の赤字となり、11年度には赤字は2300億円に拡大。制約シナリオでは11年度の赤字は4400億円になる見通しで、基金は09年度に枯渇する。

 社保庁廃止・解体に伴い、政管健保の運営は08年10月に公法人の「全国健康保険協会」に移行する。厚労省は公法人の準備金の確保も必要だとして、保険料率の引き上げを検討する方針だ。

http://www.asahi.com/life/update/0331/005.html