厚生労働省で記者会見した同学会幹事の高原史郎大阪大教授によると、25件は、腎がんやネフローゼ症候群の患者らから摘出された腎臓を93〜03年に移植手術したもの。うち9人はすでに亡くなっていた。
5年後の生存率は71.7%で、生着率は35.4%。がんの11件でみると、5年後の生存率は46.7%、生着率は21.8%だった。
同学会によると、全国の生体腎移植の5年生存率は90.0%、92年以降のこの移植での生着率は83.4%で、25件ではそれぞれ18.3ポイント、48ポイント低く、さらにがんでは43.3ポイント、61.6ポイント低かった。
高原教授は「極めて低い成績だ。がんが持ち込まれた可能性も否定できない」と話している。