記事登録
2007年03月30日(金) 00時00分

三鷹市議会が否決 外環道の住民投票条例案朝日新聞

 地下方式で計画されている東京外郭環状道路(外環道)をめぐり、三鷹市議会は29日の本会議で、計画受け入れの是非を問う住民投票条例案を賛成少数で否決した。同条例案は住民団体の直接請求に基づき清原慶子市長が提出したが、自らは「住民投票は必要ない」との意見を付けており、与党会派などが反対に回った。

 清原市長は前日、国と都が進めてきた地下方式への都市計画変更手続きに対し、市は1月に「条件付きで同意する」との意見書を都に提出しており、撤回はできない——との認識を示していた。

 採決に先立って行われた意見陳述で、請求代表者の豊田詠史さんは、条例案が意見書撤回を求めるものという市長の見方は「大きな誤解」とし、「住民投票は市民の総意を調べ、国や都への対応を一緒に検討してほしいと望んだものだ」と訴えた。

 市長は一定の理解を示したものの、「条例案の文面を読む限り、市の意見書の撤回を前提とした内容になっている」などとして、反対の姿勢を崩さなかった。

 採決後、豊田さんらは記者会見を開き、「市民参加と協働をうたう自治基本条例を制定した市長のもとで、住民投票が否決されたのは残念。市側は細かい解釈にこだわって拒絶した」などと批判。

 さらに「外環道が沿線に及ぼす影響はまだほとんど知られていない」と市側の広報不足を指摘したうえで、「まだ事業化が決定しているわけではない。今後も他市区の人々と連携して反対運動を続けていく」と話した。

http://mytown.asahi.com/tama/news.php?k_id=14000000703300001