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2007年03月30日(金) 00時00分

高岡市OBら 市政回想録朝日新聞

78人の有志が執筆 身近な現代史に

 高岡市職員OB有志が市政の思い出やエピソードをまとめた「回想2 高岡市政の思い出」が29日、刊行された。70〜80年代の大型プロジェクトから一昨年の旧福岡町との合併まで、事業の現場に立ち会った78人の多様な思いがつづられ、身近な現代史となっている。

 高岡市政の記録については戦前中心の「高岡市史」の後、85年に「回想—戦後市政40年」が市幹部OBらによって刊行されたが、その後20年余については現役職員の間でも記憶に頼る部分が多かったという。

 今回の刊行は元収入役菓子博明さん(70)が「現役職員の参考に」と昨夏編集を呼びかけ、7人の世話人から40人の編集企画準備会が結成され進められた。元管理職だけでなく地区連絡センターなど出先職員や保健師、病院職員らが執筆に参加。公式文書よりも、自分たちが書き残してきたメモによる現場の思いを込めたエピソード中心の編集となっている。

 内容は、堀健治市長から佐藤孝志市長の時代を中心に、市政全般や企画・財政、商工観光、教育文化、福祉医療、建設・開発など分野別に投稿を掲載している。北陸新幹線新駅や能越自動車道の誘致、ウイング・ウイング高岡などの駅前再開発など大型プロジェクトの貴重な記録に加え、高岡短大創設や万葉線廃線問題のほか、介護保険制度草創期などソフト事業についても多数収められている。

 また「春秋余滴」と題したコラムも20編掲載。各事業の裏話のほか「税金泥棒になった」「ワープロ導入泣き笑い」など担当職員らの本音も。

 A5判、390ページで600部発行。現役職員らに2千円で頒布する。問い合わせは市広報統計課(0766・20・1331)へ。

http://mytown.asahi.com/toyama/news.php?k_id=17000000703300002