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2007年03月30日(金) 00時00分

住民監査請求を棄却 鳥羽し尿施設朝日新聞

◆広域連合 談合の損害は認定◆

 鳥羽志勢広域連合(連合長・竹内千尋志摩市長)が鳥羽市白木町で進める「し尿処理施設」の建設に絡み、南伊勢町宿浦に住む無職奥村勉さん(58)が、工事の入札で談合があったとして、参加5社の共同不法行為に対する10億6050万円の損害賠償請求などを竹内連合長に勧告するよう求めた住民監査請求で、同連合の監査委員は29日までに、請求を棄却する監査結果を通知した。談合による損害は認定したものの、損害額を算定するための調査・検討が必要とした。

 監査結果によると、公正取引委員会の独占禁止法違反による落札した栗田工業(東京)を含むメーカー7社への約21億円の課徴金納付命令は今月20日に確定した。大阪地裁でも同法違反で12日に有罪判決を出したが、損害額の分かる資料は判決確定前の2週間の控訴期間中だったので入手できず、同連合は入手次第、損害額を算定するよう協議中とした。さらに、入札参加5社には請求する旨の通知書をすでに発送しており、現時点(25日現在)で請求していないのが違法・不当とは言えないと結論付けた。

 栗田工業は期限の26日までに控訴せず、判決は確定したという。

http://mytown.asahi.com/mie/news.php?k_id=25000000703300005