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2007年03月30日(金) 00時00分

みの「仕事選ぶなんて100年早い」朝日新聞

 世界一忙しいテレビマンであり、水道メーター会社「ニッコク」社長でもあるみのもんた(62)が初めてビジネス書を出版することになり29日「仕事を選ぶなんて100年早い!」とタフな経営哲学を語った。30日発売の「義理と人情 僕はなぜ働くのか」(幻冬舎新書)で、みの流仕事とお金の哲学を記している。

 自伝と並行し、自らの経営ノウハウをオープンにしたみのは「3月31日にアナウンサー生活が丸40年を迎える。満40年の節目に第一線でやれているこの時期に、仕事に対する思いの丈をぶつけてみようと思った。50周年だと70過ぎちゃって、現役ではいられないだろうから」。文化放送の花形アナウンサーからの転落、フリーに転じてからの厳しい現実、ニッコクの経営難からの脱出など、挫折と失敗に学んで富を生んだ生身の経営論がつづられる。

 現在のみのは、朝と昼の帯番組2本を含む週8本のレギュラーを持ち、ニッコク社長として営業日誌に目を通し、新入社員面接をし、大手に対抗するため私財を投じて中小同業者の吸収合併に取り組む。「二兎(にと)があるなら、絶対に二兎を追わなきゃいけない。求めてくれる人に恩返しするのが仕事。『なんでそんなに働くの』とよく聞かれるけど、仕事を選ぶなんて100年早いよ、わはは」。

 ハードカバーの単行本として出版する構想もあったが「たくさんの人に読んでもらいたい」との思いから、初めて新書(720円)で出版する。「読んでくれた人の1%でも共感してくれたら。仕事人として一生懸命生きる人への励ましになればと思う」と話している。

http://www.asahi.com/culture/news_entertainment/NIK200703300014.html