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2007年03月30日(金) 00時00分

谷啓「最期もイケてるねぇ植木屋」朝日新聞

 呼吸不全のために27日に亡くなった俳優、植木等さん(享年80)の告別式が29日、密葬で行われた。本人の希望で親族を中心に営まれたが、クレージーキャッツの盟友、谷啓(75)桜井センリ(77)犬塚弘(78)と元付け人の小松政夫(65)ら約30人が参列した。

 植木さんの死後、谷が初めてコメントを発表した。

 谷「『植木屋』『おぉ、谷啓』と呼び合いができなくなって寂しい…。50年以上も仲間、友人として過ごしてきた。見舞いのときに声を掛けたら、少し顔がほころんだが声にはならなかった。つらかった。すごい人だったよ。ステージでもカメラの前でも、登場すると周囲がパーッと明るくなるっていうか、空気が変わる。『ワッハッハッハッ〜』という独特の笑い声、あのパワー、最期もいい顔してた。イケてるねぇ植木屋」。

 まだ悲しみが深く、マスコミの前には出られる心境ではない谷からの、精いっぱいの“弔辞”だった。

 法名は「宝楽院釈等照(ほうがくいんしゃくとうしょう)」。意味は、宝=最高に美しい、楽=音楽、釈=浄土真宗、等=名前、照=世界を照らし守り人々に尽くした。後日行われるお別れ会は、ファンのための献花台も用意される予定。

http://www.asahi.com/culture/news_entertainment/NIK200703300011.html