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2007年03月29日(木) 00時00分

時代は流れ、ピーク時96%減…ドコモ、ポケベル終了ZAKZAK

 「0840(おはよう)」「0906(遅れる)」—。NTTドコモは、数字の語呂合わせのメッセージ送信などで人気を集めたポケットベルのサービスを31日で終了する。旧日本電信電話公社時代を含めると約40年続いたドコモのポケベルがなくなることで全国展開のポケベル事業者は消滅。双方向で通話などができる携帯電話やPHSにその役割を譲ることになった。

 ポケベルの登場は、旧電電公社が東京都内でサービスを始めた1968年。たくさんのポケベルを同時に呼び出すことができる利便性などから病院や消防、外回りの営業などで利用された。その後は、数字の語呂合わせや仮名文字なども送信できるようになり、女子高生らの人気も獲得して市場は拡大。ピークの96年6月の契約数は1078万件に達し、「ベル友」は流行語にもなった。

 だがその後は、携帯電話の台頭に押され、東京テレメッセージが99年に会社更生法の適用を申請するなど、ポケベル各社は相次いで消えた。携帯とPHSの総契約数が今年1月末に1億件を超えた半面、ポケベルはピーク時の約96%減の44万5000件(このうちドコモは13万件超)になった。 サービス終了でドコモは利用者に携帯への移行を呼び掛けている。

 ドコモ撤退後もポケベルを手掛けるのは東京テレメッセージの事業を引き継いだYOZANと、沖縄テレメッセージ(那覇市)の2社。YOZANはポケベル波で自治体の災害、地域情報などを家庭の端末に配信するシステムを開発、「提携先があればエリアも首都圏以外へ拡大したい」と存在価値をアピールする。

ZAKZAK 2007/03/29

http://www.zakzak.co.jp/top/2007_03/t2007032937.html