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2007年03月29日(木) 11時53分

佐賀の3女性連続殺害、高検が上告断念…無罪確定へ読売新聞

 佐賀県武雄市(旧北方町)で1989年、3女性の遺体が見つかった連続殺人事件で、殺人罪に問われ1、2審で無罪(いずれも求刑・死刑)となった同市出身の元トラック運転手松江輝彦被告(44)について、福岡高検が上告を断念する方針を固めたことがわかった。

 高検は当初、上告を検討したが、最高検と協議した結果、「有力な証拠がなく上告は難しい」と判断した。無罪判決は4月3日午前0時に確定する。

 控訴審で検察側は、松江被告の車内の付着物から検出したミトコンドリアDNA型が、被害者の一人、中島清美さん(当時50歳)と一致したとの鑑定書を新たに提出。しかし、福岡高裁は証拠価値を認めず、正木勝彦裁判長は「この程度の証拠で有罪にはできない」とずさんな捜査を批判した。3女性殺害を認めた上申書についても、長時間の取り調べの違法性を指摘し、「信用性がない」とした。

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20070329-00000003-yom-soci