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2007年03月29日(木) 07時44分

三井物産、男性にも有給育休8週間朝日新聞

 出産後8週間の有給育児休暇を男性社員に認めます——。三井物産は4月から育休制度を大幅に見直す。育休に積極的な企業でも男性の有給は2週間程度が「相場」とされる。同社は「短期的には痛手だが、長い目でみれば視野が広がり、新しい発想のビジネスが出てくる」としている。

 同社は従来、女性社員に出産前後8週間ずつの有給休暇を認めてきたが、男性社員の場合、妻が専業主婦なら育休を認めず、共働きで認めても無給だった。

 男性社員に育休取得の希望をアンケートしたところ、「取りたいが現実には難しい」が43%と最も多く、「ぜひ取得したい」を合わせると潜在的な希望者は6割に達した。傾向は年代が若いほど強まり、30代では68%、20代は82%だった。

 「難しい」と回答した人に理由を聞くと「職場の理解が得られない」が3分の2を占めた。「キャリアに影響する」(10%)、「取引先の理解が得られない」(10%)を大きく上回った。

 育休見直しは、仕事と私生活のバランスのよい両立を目指す「ダイバーシティ推進室」が提案した。人事総務部は「仕事最優先の企業風土を改革するきっかけにしたい」と話している。

http://www.asahi.com/life/update/0329/004.html